アルカリイオン水の生成方法と性状

アルカリイオン水の研究成果

アルカリイオン水は昭和6(1931)年頃より研究が始められておりましたが、平成5(1993)年にはアルカリイオン整水器検討委員会が組織され、治験計画に基づき各方面からの試験・研究が進められてきました。
その成果として、アルカリイオン水の持つ様々な効果や、更なる可能性を持つことが次第に解明されてきました。
ここでは、これまでに行われた研究成果を総括し、アルカリイオン水の持つ「機能」についてご紹介します。

動物試験による有効性検討

臨床試験による有効性検討

(滋賀医科大学第2内科と国立大蔵病院消化器科の共同研究)

アルカリイオン水の安全性

動物試験による有効性検討

ラットを用いた実験で、腸内発酵が盛んな食餌条件下において、アルカリイオン水の飲用により腸内発酵の抑制効果が認められました。
また、糞便中の悪臭代謝産物であるアンモニアやフェノール等の低下傾向や、血清中の過酸化脂質の抑制効果も確認されました。

盲腸内の総短鎖脂肪酸量(腸内発酵の指標)の比較

[早川:FOOD STYLE 21,食品化学新聞社, Vol.3, No.2, 49-55 (1999)]
[早川ら:第7回機能水シンポジウム2000東京大会プログラム・講演要旨集, p78-79 (2000)]
[早川ら:機能水研究第1巻第1号, p45 (2002) ]

ラットをカルシウム不足食で飼育した場合、アルカリイオン水の飲用によって骨中カルシウム濃度の上昇や骨形成の正常化が認められ、骨粗鬆症予防との関連が示唆されました。また、老化促進マウスを用いた動物実験でも同様の結果が得られ、骨組織の腑弱化を低減する働きが確認されました。

[糸川:日本口腔機能水学会会誌, p22-23 (2000)]
[高橋ら:第6回機能水シンポジウム‘99東京大会プログラム・講演要旨集, p8-9 (1999)]
[高橋ら:第7回機能水シンポジウム2000東京大会プログラム・講演要旨集, p80-82 (2000)]

ラットを用いた実験で、胃粘膜障害モデル(アスピリンにより実験的に発症)がアルカリイオン水の飲用により抑制されることが認められました。
ただし、この効果はアルカリイオン水を、継続的に飲用させたラットでのみ確認されました(アルカリイオン水の1回だけの飲用では効果が認められませんでした)。

[糸川:日本口腔機能水学会会誌, p22-23 (2000)]
[高橋ら:第6回機能水シンポジウム‘99東京大会プログラム・講演要旨集, p8-9 (1999)]
[高橋ら:第7回機能水シンポジウム2000東京大会プログラム・講演要旨集, p80-82 (2000)]

アルカリイオン水の飲用により、マウスの寿命の延命効果、血清中の過酸化脂質抑制効果なども確認され、老化予防を併せ持つ可能性も示唆されました。

[鈴木ら:第8回機能水シンポジウム2001大阪大会プログラム・講演要旨集, p34-35 (2001)]
[仁科ら:機能水研究第1巻第1号, p32 (2002) ]

臨床試験による有効性検討

(滋賀医科大学第2内科と国立大蔵病院消化器科の共同研究)

同意を得たボランティア6名にpH9、10、11のアルカリイオン水を飲用してもらい(1L/日)、胃内pHを24時間測定した結果、pH9のアルカリイオン水飲用の全例で胃内pHの上昇を認め、制酸効果が示唆されました。

胃内pHの変動

胃腸症状(慢性下痢・便秘・腸内異常発酵・消化不良・胃酸過多など)を有する同意を得た患者がpH9.5アルカリイオン水を2週間飲用した結果、患者25名のうち88%に改善が認められ、また便通の正常化も確認されました。

胃腸症状の総合改善度

また、より客観的に評価するために、「二重盲検比較臨床試験」も実施されました。
胃腸症状を有する同意を得た患者に、アルカリイオン水か浄水のどちらかを4週間飲用してもらい、その改善効果を確かめました。
その結果、アルカリイオン水の胃腸に対する有効性が証明され、特に比較的軽度の症例では明らかな改善が見られ、さらに慢性下痢や便秘症に対しても、その有効性が確認されました。

これらの臨床試験より、アルカリイオン水の胃腸症状に対する有効性は証明されましたが、その効果は医薬品的な即効性のあるものではありません。毎日、飲用を続けることで、比較的軽度の胃腸症状に対して緩やかに作用するものと考えられますので、その飲用に際しては、適用(対象疾患)を正しく認識する必要があります(全ての胃腸の病気・疾患に対して改善効 果があるものではありません)。

[北洞ら:第25回日本医学会総会シンポジウム「医療における電解機能水」要旨集(1999)]
[田代ら:日本消化吸収学会「消化と吸収」 Vol.23 No.2, p52-56(2000)]
[田代:消化器科第32号第5号, p473-477科学評論社(2001)]
[北洞:第26回日本医学会総会会誌[T], p33(2003)]
[糸川/菊地: 機能水研究, Vol. 2,(2), p.59-64/p.65-69(2004)]
[北洞ら:第27回日本医学会総会資料(2007)]

アルカリイオン水の安全性

アルカリイオン整水器は医療機器として昭和41(1966)年に承認されて以来、長きにわたって市場にて利用されております。これまで、安全面において問題が生じた事例は報告されておりませんが、その安全性について更に十分な検討を行うことも必要で、臨床試験の実施前には、物性試験や毒性試験なども行われました。
ここではアルカリイオン水の安全性について、これまで報告された検討結果について簡単にご紹介します。

(京都大学大学院工学研究科と滋賀県立大学工学部の共同研究)
使用される電極・隔膜や電解補助剤などについて様々な組み合わせを行い、生成されたアルカリイオン水中の金属溶出物やトリハロメタン等の副生成物等について分析が行われました。
その結果、実使用上における大きな問題点は認められませんでした。

(生活科学研究所(GLP適合機関)の研究)
ラットおよびカニクイザルに短期・長期にわたってアルカリイオン水を飲用させた結果、有害事象等の毒性的な影響は認められませんでした。

(滋賀医科大学第2内科と国立大蔵病院消化器科の共同研究)
pH9.5のアルカリイオン水を飲用した場合、自覚症状・他覚症状とも異常は認められず、また、血液検査・尿検査・便検査においても、アルカリイオン水飲用が原因となるような異常データは認められませんでした。

アルカリイオン水研究報告リスト

1. アルカリイオン整水器検討委員会による報告
2. 日本機能水学会学術大会での発表
3. その他の研究者による報告の例

活動と組織

アルカリイオン整水器について

アルカリイオン水の効果


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